飼っていた猫の話なんですが。
ずっと生まれてすぐから家でしか育てたことがなく
完全家猫のキナコ。
引越しをしてしばらくして家が狭いせいでストレスで変になってしまい、
外に出すことにしました。
(本当はダメなんでしょうけれど。。)
そうしたら
めちゃくちゃ汚くなりだしました。
まだ、家に完全家猫が2匹いましたが
その猫たちにもノミが移り、耳ダニまで移り、
病気を運んでくる厄介猫になってしまいました。
でも外に出たキナコは
それはそれは楽しそうに道を闊歩して
車が来ようがお構いなし。
家に周りを庭のようにうろつき時間が来ると帰ってくるようになりました。
一緒に外に出たら
駅までの道を送ってくれるとかまでするような、
犬のような猫です。
愛想が良い猫なので、
ご近所の家に勝手に窓を開けて入ったりと
もう、、なんなんや、、ということまでする本当に活発な猫でした。
外に出して、しばらくすると毛が抜け始めました。
明らかに皮膚病です。
抜け方が汚く、抜けた部分はぶつぶつになっていたり
痒いせいで思いっきり掻くので血が出るわ、皮膚は赤くなるわで
身体中ハゲて、
まるでどこかの捨て猫のようにめちゃくちゃ汚い猫になりました。
ご近所にも猫を飼っている方がいて
見た感じヤバイ猫になっているので心配してくれて、
これでトイレなど拭くといいかもと
洗剤を紹介してもらったり
病院を紹介してもらったりしました。
迷いましたが、
めんどくさいのもあるし、
病院に行っても外に出ることをやめないので
ほっときました。
出入り口を全部塞いでしばらく帰らなかったときは
もう、家のなかがグチャグチャにされて
大変なことになったので
もうこいつは家猫には向いてないと諦めたり。。
数ヶ月後、ほっといた皮膚病がすごーく綺麗に治りました。
しかも、毛並みが以前より艶々。。
筋肉も盛り上がり隆々に。。
なんやこれは?!と驚きました。
たぶん、外のいろいろに対する免疫が働きだしたんでしょうね。
やっぱり家にいることで、確かに「キレイ」なのかもしれません。
でも、違うんでしょう。
ヒトの考えるキレイと、生き物の本当の「綺麗」は違うんです。
外の世界で生きているもの同士、触れ合うことを前提に
生き物って作られてるんだと思うんです。
本当の「綺麗」を発揮できるのは
やっぱり触れた時ではないかと思います。
キナコの本当の生きている姿を見たようで
今まで家にいた時との目の輝きや
毛並みや体の大きさにすごいなと感動しました。
だから、余計に確信したんです。
免疫とは単に病気を治すためのものだけではないんだなと。
世界をたくさん歩くための鍵穴のようなものじゃないかと。
鍵穴には、鍵がいるんです。
それでドアが開く。
この鍵穴と鍵の力を使えば、世界を思い通りに進めるような気がするんです。
だから、恐れる必要なんてないなと感じました。